道徳性は同心円的拡大による道徳的慣習を目指す⁈
道徳授業の目標は道徳的実践力を育成です。
元小学校教員の深澤久先生は道徳授業の目標として「生きる"構え"を育てる」と断言しています。
そして、仮説的結論として、「美意識」を育てるとしています。
そしてそれが道徳教育の目標である道徳性を養うことになります。
道徳性は、道徳的実践力+道徳的行動+道徳的慣習です。
このように同心円的拡大をします。
1980年代前半に禁煙の研究から導かれたモデルである「行動変容ステージモデル」があります。行動変容ステージモデルでは、人が行動を変える場合は「無関心期」→「関心期」→「準備期」→「実行期」→「維持期」の5つのステージを通ると考えます。
道徳的慣習、つまり"道徳的行動が「維持期」である"と考えると望ましいことです。
が、そうではないと思います。
文部科学省の考え方と異なるかもしれません。
ただ、同心円的拡大であり、道徳的実践力と道徳的行動が道徳的慣習に内包されていると考えると、完全な否ではありません。
ポーランド出身の社会学者ジグムント・バウマンは、「慣習的行動ないし習慣的行動は、考えのない、反省のない行動である」と述べています。
ハンナ・アーレントの「悪は悪人が作り出すのではなく、思考停止の凡人が作る」という名言があります。
これを考えると、道徳的慣習を目指す⁈ と考えます。
つまり、行為以前の(過去の)経験に裏付けれた道徳的行動の維持であり、その道徳的行動における、環境や状況から全体的把握が欠けているのではないかと考えます。
主観的な考え方です。
現行の道徳教育では、道徳的慣習が…