子どものしつけ
小学校の家庭科の授業で「しつけ糸」の仕方を習いました。
最終的に縫い付ける際にズレないように、縫い付ける位置で仮止めしておくときに使う糸です。最終的に縫い付けてしまったら、役目が終わり、取ってしまいます。
後で取る時にしつけ糸とわかるように、縫い付けたいものと違う色の方が分かりやすいです。
しつけ糸とはこういうものです。
子どもにする「しつけ」も全く一緒です。
最終的に縫い付けるわけではないこと
役目が終わり次第、取ってしまうこと
縫い付けたい糸の色とは別の色であること
です。
このことを意識せずにしつけすることは
子どもにとって最大の利益にはなりません。
言うならば、しつけ糸で最終的に縫い付けることになるからです。
しつけ糸は弱いです。簡単に切れてしまいます。
北海道の横藤雅人先生の「織物モデル」。
「縦糸、横糸」をしつけ糸だけで縫っていませんか。
しっかり縫えても弱いのです。簡単に崩壊します。
教師力のない初任者はしつけ糸を用いながら、丁寧に縦糸、横糸を縫っていくことが大切です。
しつけ糸は大切ですが、その程度の役割なのです。
「方法論にのみに偏り、自信満々で縫いつけようとする傲慢な教師」
「原理原則を基に、謙虚な姿勢で自然と縫われるようにする教師」
「逢う」と「糸」は、「縫」うです。
出逢いだけでもダメです。
糸だけでもダメです。
ふたつあってはじめて縫えるのです。