何もない環境

ある幼稚園の先生に1時間程のインタビューを行った。その先生の子どもとの関わり方から、私の関心事に大きく関連することが聴けるのではないかと考えたからだ。

私は環境設定をどのようにしているのかを尋ねた。私の想定としては、子どもの創造性を誘発するモノや道具、素材を意図的に配置しながら設定をしているということだった。その具体的な設定とその意図を知りたかったのである。

 


しかし、その先生はこう言った。

「何もない環境」

何もなくしておくことが子どもにとっては意味があるとのことである。

このことに対して考えたことがある。

オッカムの剃刀の原理を援用し、子ども相互作用を創り出していると考える。

つまり、固定的なモノを環境から切り落とし、知覚者でもある流動的な「お友だち」を環境としてアフォードするようにしていると解される。